昨年の同時期、世界的な小売業大手のWalmartが新しい商標を複数申請し、独自の暗号資産やNFTの収集、メタバースでのバーチャルアイテムの生産・提供を推進する意向を発表し注目を集めました。さらに、Walmartのグローバル最高技術責任者Suresh Kumar氏は、「Yahoo Finance All Markets Summit」に登壇し、次のように述べています。「暗号資産はお客様の取引手段として重要な要素になるでしょう」。Kumar氏は、Walmartがユーザーにの暗号資産のトランザクションをできるだけスムーズにし、またユーザーがその恩恵を享受できるようにすることを目指していると述べました。
Walmartが小売業から暗号資産、ブロックチェーンに至るまで、多岐にわたってこの暗号資産業界に参入する流れは大変興味深い動きです。信じられないかもしれませんが、Walmartはブロックチェーン技術を採用し、小売業者が生産から最終的にエンドユーザーの手元に届くまでのプロセスにおいて、その商品を追跡することが可能になります。また、ブロックチェーンと暗号資産を利用することで、顧客の購買習慣に合わせたより良いデジタル・ショッピング体験を提供することができるため、Kumar氏はWalmartの取り組みとして、メタバースを利用してさまざまなソーシャルメディア・アプリケーションと連携を考えています。
ブランドは、NFTを利用して特徴的なデジタル体験を創り出すことで、バーチャル空間やメタバースに多くの時間を費やしたいと考えるユーザー層を取り込むことができます。これはWalmartにとって、より若い消費者を惹きつけるための絶好の機会かもしれません。メタバース産業参画に興味を示すブランドは他にもあります。例えば、Gapはロゴ入りスウェットのNFT販売を開始し、アパレル小売のUrban Outfittersはバーチャルストアの開設を視野に入れ、商標を申請しています。
まとめ
Walmartの「バーチャル通貨」は、どのようにしてユーザーエクスペリエンスを向上させるのでしょうか。また、小売業における暗号資産との統合はどのように行う予定なのでしょうか。マーケティング、小売、決済といったデジタルアセットとメタバースアプリケーション活用について、今後が楽しみです。WalmartがMasterCardやVISAといった従来の取引システムと連携するのか、それともビットコインブロックチェーンをベースにしたLayer2のライトニングネットワークを持つ型破りなスタートアップと連携するのか、今後の動向が気になるところです。
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