
取引者の損益は、手数料、資金調達費用の収支、そしてポジションクローズ時の損益という3つの要素から構成されています。これらを正確に理解することで、より効果的な取引戦略を構築できるでしょう。
手数料について理解しよう
先物取引において、トレーダーの役割によって異なる手数料率が適用されます。
テイカー(taker)の場合
市場価格ですぐに約定する注文を出すトレーダーは、ポジションの価値×0.06%の手数料を支払うことになります。
メイカー(maker)の場合
注文板に新たな流動性を提供するトレーダーには、ポジションの価値×0.02%という比較的低い手数料率が設定されているのが特徴です。
MEXC先物VIPプログラムへの参加により、これらの手数料をさらに割引することも可能なので、取引量の多いトレーダーにとっては大きなメリットとなります。

資金調達費の仕組み
資金調達手数料は8時間ごとに発生し、その料率は先物取引ページでリアルタイムに確認できます。ポジションの方向と資金調達率の正負によって、トレーダーが支払う側になるか受け取る側になるかが決まるのです。
具体的には以下のようなものです。
- ロングポジションで資金調達率がプラスの場合→費用を支払います
- ロングポジションで資金調達率がマイナスの場合→収入を得られます
- ショートポジションで資金調達率がプラスの場合→収入を得られます
- ショートポジションで資金調達率がマイナスの場合→費用を支払います
資金調達費=資金調達率×ポジションの価値

この仕組みは、先物価格と現物価格の乖離を抑制する重要な役割を担っています。
損益計算の詳細
1. フローティング損益(未実現損益)
ポジションを保有している間の未確定損益は、証拠金の種類によって計算方法が異なりますので注意が必要です。
USDT証拠金先物取引の場合
- ロングポジション=(公正価格-平均購入価格)×ポジション数
- ショートポジション=(平均売却価格-公正価格)×ポジション数
コイン証拠金先物取引の場合
- ロングポジション=(1/平均購入価格-1/公正価格)×ポジション数
- ショートポジション=(1/公正価格-1/平均売却価格)×ポジション数
2. 決済損益(実現損益)
ポジションをクローズした際に確定する損益は、次の計算式で求められます。
USDT証拠金先物取引の場合
- ロングポジション=(平均決済価格-平均購入価格)×ポジション数
- ショートポジション=(平均売却価格-平均決済価格)×ポジション数
コイン証拠金先物取引の場合
- ロングポジション=(1/平均購入価格-1/平均決済価格)×ポジション数
- ショートポジション=(1/平均決済価格-1/平均売却価格)×ポジション数
実例で理解する損益計算
以下の条件で具体的な計算例を見ていきましょう:
- テイカー手数料:0.06%
- メイカー手数料:0.02%
- 資金調達率:-0.025%
例1:テイカーとしてのロングポジション
トレーダーがテイカーとして、BTC/USDT先物を50,000 USDTで0.1 BTCのロングポジションを購入したケースを考えてみましょう(500 USDTを証拠金として使用し、10倍のレバレッジを活用):
- テイカー手数料:50,000×0.1×0.06%=3 USDT
- 資金調達費:50,000×(-0.025%)=+1.25 USDT(資金調達率がマイナスのため、トレーダーは収入を得ることになります)
例2:メイカーとしてのポジション決済
その後、トレーダーがメイカーとして、BTCの価格が60,000 USDTに上昇した時点で0.1 BTCのポジションを売却した場合を見てみましょう:
- 決済損益:(60,000-50,000)×0.1=1,000 USDT
- メイカー手数料:60,000×0.1×0.02%=1.2 USDT
したがって、トレーダーの合計実現損益=1,000-3+1.25-1.2=997.05 USDTとなります。
各取引履歴から課された手数料や資金調達費、個々の注文の損益を細かく確認することで、より効率的な取引戦略を構築することが可能です。過去の取引から学ぶことで、着実にスキルを向上させていきましょう。
免責事項:暗号資産の取引には大きなリスクが伴います。本資料は、投資、税務、法律、財務、会計、コンサルティングまたはその他の関連サービスに関するアドバイスを提供するものではありません。資産の購入、売却または保有を推奨するものでもなく、あくまで情報提供のみを目的としています。MEXCは投資アドバイスを行うものではないため、リスクを十分に理解した上で、慎重に投資判断を行ってください。なお、利用者のすべての投資行動は本サイトとは関係ありません。
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