Blockchain.comについては、事情に詳しい関係者の情報として、2026年末までのIPOで約5億ドルを調達する計画が示されています。希望評価額は40億〜60億ドルとされますが、株数や価格レンジは未定で、計画段階の数字と確定条件を分けて見る必要があります。
- Blockchain.comは年内IPOで5億ドル調達目標
- 希望評価額は40億〜60億ドル、2022年比縮小
- SECへ5月21日に非公開S-1提出済み
- 株数・価格レンジ未定、S-1公開が焦点
約5億ドル調達を目指す年内IPO計画
ロンドンを拠点とする暗号資産サービス企業Blockchain.comは、2026年末までの上場を目指しているとされています。計画では、約5億ドルを調達し、40億〜60億ドルの評価額を希望しているとされます。
この計画内容は、事情に詳しい関係者の情報として示されたものです。協議は続いており、必要であれば募集規模を小さくして上場を進める可能性もあるとされています。現時点で、最終的な株数や価格レンジが確定したとは示されていません。
Blockchain.comは、取引所、ウォレット、トレーディング、レンディングなどを手がける企業です。暗号資産を売買する場と、資産を保管・送受金するサービスをあわせて提供してきました。
2022年ピークを下回る希望評価額
今回示された40億〜60億ドルの評価額は、2022年春に付いた140億ドルの評価額の半分以下です。前回の強気相場のピーク時に比べると、公開市場で想定される評価は大きく縮小した形です。
同社は2023年、Kingsway Capitalが主導したシリーズEで1億1,000万ドルを調達しました。この時点の評価額も、2022年春の140億ドルを大きく下回ったとされています。今回の希望評価額も、2022年春の水準を下回る範囲にとどまります。
一方で、同社は3年連続で調整後黒字だったと、関係者情報として伝えられています。監査済みの詳細な財務情報は、S-1の公開前には確認できません。
非公開S-1提出と未定の公開条件
Blockchain.comは2026年5月21日、SECへドラフトS-1登録届出書を非公開で提出しました。S-1は米国で上場を目指す企業が事業内容や財務情報などを示す登録書類です。
非公開提出により、企業は詳細な財務情報を広く公開する前にSECの審査を始められます。5月時点では、売り出す株数や価格レンジは決まっておらず、実施は市場環境とSECの審査に左右されるとされていました。
そのため、年内上場という予定、約5億ドルの調達規模、40億〜60億ドルの評価額はいずれも最終条件ではありません。今後のS-1公開で、事業成績、リスク要因、募集条件の具体的な内容が確認されることになります。
暗号資産IPO市場の再開局面と残る条件
2026年前半は暗号資産関連企業のIPOが低調で、市場の弱さを受けて上場計画を先送りする企業もありました。市場背景として、8月中旬以降にBTCが30%超上昇したことも挙げられています。
ただし、直近で上場した暗号資産関連企業の株価には、上場後の高値から大きく下げた例もあります。Blockchain.comの計画では、上場そのものだけでなく、公開時の評価額、調達規模、公開後に市場がその評価を維持するかが確認点になります。
現時点で確認できる範囲は、同社の非公開S-1提出と、関係者情報として示された年内上場・約5億ドル調達・40億〜60億ドル評価額の計画です。条件が変わり得る情報であるため、確定した公開条件とは分けて読む必要があります。
