Tron創業者のJustin Sun氏は、耐量子暗号がテストネットで稼働したとXで公表しました。量子コンピュータによる暗号解読が可能になるとされるQ-Dayを見据え、メインネットへ導入できる状態にあるとも説明しており、テスト環境での準備と実運用への移行は別の段階です。
- Justin Sun氏がTronのテストネット稼働を公表
- Q-Dayを見据えたTronのメインネット導入準備
- Tronのテストネット稼働と実運用は別の段階
- AmericanFortressの設計と査読前の技術論文
テストネット稼働に関するJustin Sunの発言
Tron創業者のJustin Sunは土曜日、Tronの耐量子暗号がテストネットで稼働したとXに投稿しました。テストネットは、本番環境へ導入する前に機能を試すためのネットワークです。Sunは、量子コンピューティングとAIの進展を追跡しており、量子耐性をメインネットへいつでも導入できる状態にあると説明しました。
量子耐性とは、量子コンピュータによる暗号解読を想定して安全性を保つための設計です。Sunは利用者の資産保護に取り組むとしたうえで、TronがQ-Dayより前に量子耐性を備える主要ブロックチェーンの一つになるとの見方を示しました。この点はSunの投稿で示された方針です。
Q-Dayと楕円曲線暗号への想定
Q-Dayは、量子コンピュータが現在使われているセキュリティ標準を破れる能力を持つとされる時点です。十分に性能が高い量子コンピュータは、ビットコインやイーサリアムを保護する楕円曲線暗号を破る可能性があるとされ、開発者の間で量子耐性暗号への関心が高まっています。
Sunの発言は、この想定に対してTronがテストネットで準備を進めたという内容です。ただし、テストネットでの稼働と、実際の資産が動くメインネットへの導入は別の段階です。Sunは後者について、導入できる状態にあると述べています。
各プロジェクトで進む量子耐性の検討
2026年には、Strategy主導のコンソーシアムがビットコインの量子セキュリティ研究に1,500万ドルを拠出すると表明しました。Ethereum Foundationは、量子耐性暗号へアカウントを移す提案を公表し、Algorandは2027年までに量子耐性アカウントを導入する計画を示しています。
ブロックチェーンセキュリティ企業AmericanFortressは、資金の移動、鍵の変更、ウォレットアドレスの変更を利用者に求めず、将来の量子攻撃から暗号資産ウォレットを保護する暗号設計を示しました。同社は既存のウォレットアドレスを維持したまま量子耐性を加える方式だと説明しています。この提案の技術論文はCryptography ePrint Archiveに公開されていますが、査読前です。
