SECの規制案を巡り、6団体は共同書簡で、暗号資産の二次市場取引とステーキングに適用される規制の明確化を要請しました。既存トークンの上場判断で規制上の確実性を求めるVault12の事例もあり、当初の投資契約とその後の取引をどう扱うかが論点です。
- 6団体がSECに二次市場取引とステーキングの明確化を要請
- Vault12は2018年のVGT販売で1,745万ドルを調達したと説明
- Vault12はForm TRの認証にSECが60日以内に異議を示す手続きを提案
- 6団体はSECにデジタルコモディティの非証券扱いも要請しました
Vault12のVGTと上場判断の停滞
暗号資産ウォレットのバックアップ事業を手がけるVault12は、2018年に将来のトークンを受け取る契約を通じてVGTを販売し、1,745万ドルを調達したと説明しています。同社は、ホワイトペーパーで示した約束をすべて履行または正式に撤回した一方、VGTは中央集権取引所で一度も取引されていないとしています。
Vault12によると、上場を打診した取引所は、VGTが従来の投資契約の対象ではないと後からSECに判断される可能性について、十分な確実性を求めました。中央集権取引所は、運営者が売買を仲介する取引所です。Vault12は、規制上の扱いが後で争われる余地が残る限り、取引所が上場を進めにくいと主張しています。
同社は修正案として、届け出から60日以内にSECが異議を示さなければ、適切に提出された認証をSECに対して確定的なものとする手続きを求めました。不正や重要な虚偽表示があった場合は例外とする考えも示しています。
条件付きセーフハーバーと異議申立ての余地
今回の論点となったSEC(米証券取引委員会)の規制案には、トークンに結びつく当初の投資契約を終了させるための条件付きセーフハーバーが盛り込まれています。発行体は、不可欠な経営上の取り組みを完了するか恒久的に中止し、新たな同種の約束をしないことなどを満たした上で、判断の根拠を移行報告書「Form TR」に記載する仕組みです。
一方で、提案では、条件を満たしていないとSECが判断する余地が残ります。認証に不正確な点があれば、投資契約は終了しておらず、証券法上の要件が引き続き適用されると結論づけられる可能性があります。また、このセーフハーバーは、他の当事者がトークンを投資契約の対象または証券だと主張することまで妨げるものではありません。
6団体が求めたデジタルコモディティの明文化
Chainlink Labs、Cardano Foundation、Hedera、Aptos Labs、Ava Labs、Stellar Development Foundationの6団体は、10月20日付の共同書簡で、デジタルコモディティを非証券として規制案に明記するようSECへ求めました。6団体は、既存の解釈だけでは、開発者や市場参加者にどの証券規制が適用されるのかという法的不確実性が残ると主張しています。
共同書簡では、暗号資産の二次市場取引や、分散型ブロックチェーンネットワークに関わるステーキングなどへの証券法の適用についても、より明確にするよう求めています。Vault12の修正案と6団体の要請は、過去に発行されたトークンやネットワーク関連の活動をどのように扱うかについて、解釈だけでなく、手続きや規制枠組みとして示すよう求めている点で重なります。
