Polygon Labsは、事業者向け決済基盤「Open Money Stack」にTRON対応を追加しました。送金事業者やフィンテック企業は、単一の接続を通じてTRON上のUSDTによる決済や国境をまたぐ送金を提供できるとしています。法定通貨との入出金を含む送金フローを統合する一方、事業者のライセンス義務は引き続き残ります。
- Polygon Labsは1つの接続でTRON上のUSDT決済を提供できます。
- TRON上のUSDT流通額は940億ドル超
- 米国48州の体制でも事業者のライセンス義務は残る
- 第2四半期のTRON送金高は30兆ドル、P2P比率93%
Open Money StackへのTRON対応追加
Polygon Labsは、事業者向け決済基盤「Open Money Stack」にTRONネットワークへの対応を加えました。送金事業者、フィンテック企業、決済事業者は、単一の接続を通じて、TRON上のUSDTによるステーブルコイン決済と国境をまたぐ送金を提供できるとしています。
Open Money Stackは、銀行サービスへの接続、ウォレット、決済フローを管理する機能を個別に組み合わせず、TRONを使ったデジタルドルサービスを提供したい事業者を対象とします。Polygon共同創業者のSandeep Nailwal氏は、TRONをOpen Money Stackへ接続することで、事業者が一つの統合でサービスを提供できるようになるとの考えを示しました。
銀行振込からTRONウォレットまでの送金フロー
利用者は、銀行振込、デビットカード、現金で支払い、TRONのウォレットでUSDTを受け取り、その後に銀行口座へ出金できる仕組みです。Polygon Labsの説明では、事業者はウォレット提供者、ブリッジ(異なるブロックチェーン間で資産を移動する仕組み)、法定通貨との入出金を担う事業者と個別に接続しなくても、TRONと対応するEVMネットワークの間でUSDTを移動できます。
この対応は、TRONを銀行にするものではありません。決済事業者が負うライセンスや規制上の義務もなくならず、従来は別々の提供者が担ってきた決済フローの要素を、一つの接続にまとめる位置付けです。
48州の法定通貨入出金体制と残る事業者の義務
Open Money Stackは、CoinmeとSequenceの買収を進めた後の1月に公開されました。法定通貨との入出金サービスは、米国48州を対象とする送金事業ライセンスとコンプライアンス体制を用いるとしています。TRON対応によっても、送金や決済を提供する事業者は、それぞれに課されるライセンス義務を引き続き負います。
TRON上の940億ドル超のUSDTとピアツーピア送金
TRON上には、Tetherの米ドル連動型トークンであるUSDTが940億ドル超流通しているとされます。TRONにおける第2四半期のステーブルコイン送金高は30兆ドルで、そのうち約93%がピアツーピア送金だったとされ、追跡対象のネットワークでは最も高い比率でした。
Sun氏は、利用者が送金に使うブロックチェーンにかかわらず、資産を希望する場所に届けられることを期待しているとの見方を示しました。TRONをOpen Money Stackへつなぐ取り組みについては、事業者が異なる決済環境の利用者にサービスを提供する助けになると述べています。
