米連邦捜査局(FBI)は10月9日、OpenAIの会議室に録音機を設置した容疑で同社エンジニアを拘束しました。刑事告発書類では会議室付近の映像や社内ツール、チャットボットの利用記録が示され、OpenAIは自社モデルによる社内調査で従業員を特定したと説明しています。録音機の設置容疑と、AIを用いた社内調査の経緯が伝えられています。
- FBIが10月9日、OpenAIのエンジニアを拘束しました。
- テレビ背面の暗号化録音機と会議室付近の映像
- チャットボットの利用者は告発書類で特定されず
- OpenAIの自社モデル利用と継続中のFBI捜査
テレビ背面で発見された暗号化録音機
米連邦捜査局は10月9日、OpenAIのエンジニアであるアブドゥルラフマン・アルフォザン容疑者を拘束しました。容疑は、サンフランシスコのOpenAIオフィスにある幹部会議室で、音声通信を傍受する装置を使用または使用しようとしたというものです。
刑事告発書類では、OpenAIの従業員が9月30日ごろ、会議室のテレビ背面にあるUSBポートへ接続された録音機を発見したとされています。機器はトイレットペーパーで包まれ、録音内容は暗号化されていました。OpenAIは、機器が9月28日ごろに設置されたと判断したと説明しています。
検察側は、この会議室で機密性の高い技術・戦略情報が定期的に扱われていたとしています。防犯カメラには、入室や会議への出席を許可されていなかったアルフォザン容疑者が、発見前の複数日に会議室付近にいた様子が記録されていたとされています。
社内ツールとチャットボットの利用記録
検察側によると、録音機が見つかる前に、アルフォザン容疑者は社内の業務ツールで建物の所在地、会議室、収容人数、予定表、経営陣や外部関係者が会う場所について調べていました。
また、同容疑者の配偶者と結び付くとされるチャットボットのアカウントは、同容疑者のアカウントと複数の識別子を共有していたとされています。このアカウントは9月24日から30日にかけて、継続録音機の作り方、Wi-Fi接続、遠隔での聞き取り、SDカードの暗号化について質問していました。刑事告発書類は、そのチャットボットを誰が利用していたかまでは示していません。
モデルの分析を用いた特定と継続中の捜査
OpenAIは、機器とその由来を理解するために自社モデルを使い、設置した従業員を特定したと説明しています。一方で、どのモデルが何を分析したのかについて、同社は詳しく明らかにしていません。
同社は現時点で、AIモデルの学習済みパラメータ、ソースコード、顧客データに不適切なアクセスや持ち出しがあったことを示す情報はないとしています。アルフォザン容疑者は解雇されたとされ、連邦捜査局の捜査は継続中です。
連邦当局はこの件を国家安全保障に関わる事件として扱っています。拘束に関する審問は10月19日に予定されています。
