Clear MarketsとN3XTは、N3XTがCollateralizerネットワークに米ドルのカストディアンとして加わり、CMSEFで取引される暗号資産デリバティブの証拠金に米ドルを充てる構成を示しました。取引が24時間続く環境で、担保の追加対応を口座内で扱う仕組みです。
- N3XTがCollateralizerに米ドルカストディアンとして参加
- CMSEFは2016年からCFTC登録で、24時間稼働します。
- Collateralizerを通じた夜間の追加担保対応
- CMSEFでの稼働開始日・手数料・顧客名は未提示
N3XTによる米ドル担保の保管とCMSEFでの利用
N3XTとClear Marketsは、N3XTがClear MarketsのCollateralizerネットワークに米ドルのカストディアンとして参加する構成を示しました。両社の説明では、機関投資家はN3XTに預けた米ドルを、Clear Markets Swap Execution Facility(CMSEF)で取引される暗号資産デリバティブの証拠金として差し入れられるようになります。
ここでいう暗号資産デリバティブは、暗号資産そのものではなく、価格などを基にした契約を取引するものです。証拠金は、取引で生じ得る損失に備えて、取引参加者があらかじめ差し入れる資金を指します。対象として示されたのは、スワップ、オプション、フォワードです。CMSEFは、2016年からCFTC登録を有する、24時間稼働の機関投資家向け暗号資産デリバティブ取引基盤と位置付けられています。
Collateralizerを通じた口座内の担保管理
両社の説明によると、N3XTは口座管理契約の下で米ドルを保管し、Clear Marketsは技術提供を担います。Clear Marketsが顧客資金を保管しない構成とされています。CollateralizerはCMSEFとは別のサービスで、複数の独立した銀行カストディアンを、証拠金や担保の業務でつなぐ仕組みです。
取引を始める際に差し入れる担保が当初証拠金です。変動証拠金の差入れ要求は、価格の変動などを受けて追加の担保を求められる場面を指します。N3XTが自社口座間で時間を問わず米ドルを移動できるため、暗号資産デリバティブの取引が夜間や週末にも続く間にこうした担保対応が必要になった場合、両社は、資金を銀行外へ移さずに対応できるようになると説明しています。
N3XTの認可と預金裏付けに関する説明
N3XTは2025年12月に始動し、ワイオミング州の特別目的預託機関認可の下で運営されているとされています。この認可では貸付が禁じられ、預金額と同額の流動資産を保有することが求められます。
N3XTは、預金と同額の現金および短期米国債を保有していると説明しています。また、同社のウェブサイトにはFDIC保険の対象外である旨が記載されているとされています。
稼働開始日など未提示の利用条件
両社の説明では、稼働開始日、取引量、手数料、利用顧客の名称は示されていません。また、利用者がすでに現金を担保として使えるとする記述と、今後米ドルを担保として差し入れられるようになるとする記述が併存しています。
そのため、確認できるのはネットワーク参加と担保管理の構成までであり、個別取引における利用開始状況や利用条件の詳細は明らかになっていません。
