Crypto.com Exchangeは10月6日、Insilico Terminalとの統合を発表しました。利用者はCrypto.com Exchangeの口座を同端末へ直接接続し、現物取引とデリバティブ取引でTWAP注文や板情報などの執行機能を利用できるようになります。口座と流動性はCrypto.com側に置かれるため、資産を別の取引所に移さず、専門的な発注操作を使える構成です。
- 10月6日、Crypto.comとInsilico Terminalの統合を発表
- Crypto.com口座を外部端末に直接接続する構成です
- TWAP注文や板情報で現物・デリバティブ取引を支援
- Crypto.com側に口座・流動性を残した執行環境
Crypto.com ExchangeとInsilico Terminalの統合内容
Crypto.com Exchangeは10月6日、Insilico Terminalとの統合を発表しました。利用者はCrypto.com Exchangeの口座をInsilico Terminalの取引プラットフォームへ直接接続し、現物取引とデリバティブ取引で同端末の執行機能を利用できるようになります。
この構成では、口座と流動性はCrypto.com側に置かれます。Crypto.comは口座、現物・デリバティブ市場、決済インフラを担い、Insilico Terminalはそれらを操作するための専門的な画面と機能を提供します。取引所の市場機能と、実際に発注するためのインターフェースを分ける形です。
注文の分割や市場の状況確認に使う機能
Insilico Terminalでは、時間加重平均価格(TWAP)注文、スケール注文、板情報の表示、自動サイズ調整、プログラム可能なホットキー、ワンクリック戦略などを利用できます。これらは、専門的な取引端末で使われることが多い執行機能です。
小規模な取引では成行注文で足りる場合があります。一方、規模の大きい取引では、注文を分けて実行したり、約定価格の差であるスリッページを管理したり、あらかじめ決めた手順に沿って発注したりする場面があります。今回の統合は、こうした執行方法をCrypto.comの口座と接続した状態で使えるようにするものです。
執行機能とデリバティブ取引のリスク
専門的なインターフェースは、取引戦略をどのように実行するかを支援する機能です。ただし、戦略そのものの妥当性を高めるものではありません。デリバティブ取引では、注文の種類が高度でも、取引の方向が誤っていたり、レバレッジが過大だったりすると、損失が早く拡大する可能性があります。
このため、連携によって追加されるのは主に取引の執行環境です。収益を約束する仕組みではなく、注文の出し方や操作方法の選択肢を増やすための統合として位置付けられます。
APIと執行ツールを含む取引所の選択要素
機関投資家や高頻度取引を行う参加者は、取引所を選ぶ際に、手数料や流動性だけでなく、利用できるAPIや執行ツールの質も考慮する場合があります。Crypto.com Exchangeにとっては、Insilico Terminalから直接接続できるようにすることで、そうした取引環境を求める利用者に対応する選択肢を加えることになります。
今回の連携では、取引所が市場と決済を提供し、外部端末が発注操作を担う役割分担が示されました。利用者は口座を別の取引所へ移さずに、外部の専門端末を使える構成です。
