カナダではステーブルコイン規制案を巡る60日間の意見募集が始まったとされます。草案は非銀行発行者に準備資産の1対1保有を求め、保有者の償還を3営業日以内、手数料を1%以下とする内容です。最終規則ではないこの案は、利回りの扱いと取引連動型報酬も分けています。
- 60日間の意見募集は12月23日が期限とされます
- 非銀行発行者に1対1の準備資産を求める草案
- 3営業日以内の償還と手数料1%上限を提示
- 2027年後半の発効見通しと最終規則化が焦点
ステーブルコイン規制案を巡る60日間の意見募集
カナダでは、法定通貨に連動するステーブルコインの規制案について、60日間の意見募集が始まっているとされます。募集期限は12月23日とされます。示されている草案は、発行者が保有者に利息を支払うことを、直接・第三者経由を問わず禁じる一方、取引に連動した報酬は認める内容です。
この段階で扱われているのは規制案であり、最終的に適用されるルールではありません。草案は、今年成立したStablecoin Actを施行に移すための規則として位置付けられ、発行者がカナダ銀行へ登録する際に必要な要素も定めるものとされています。
利回りの禁止を巡っては、銀行預金から資金が移れば従来の金融機関の貸出余力が小さくなるとの懸念が示されてきました。カナダ銀行協会の広報担当であるNatalle Begeron氏は6月、直接・間接を問わない利回り禁止を支持する立場を示したとされます。
非銀行発行者に求める準備資産と償還の条件
草案では、銀行以外の発行者に対し、流通する法定通貨連動型トークンの価値と同額の準備資産を保有することを求めます。準備資産の保管先は、銀行、信用組合、信託会社を含む適格なカナダの金融機関です。発行残高を1対1で裏付けることを前提にする仕組みです。
保有者は、ステーブルコインを通常の通貨へ3営業日以内に交換できる必要があります。償還手数料の上限は1%とされます。利回りの扱いだけでなく、準備資産の保管先、交換期限、手数料までを規制案に含めることで、発行者に求める条件を具体化しています。
既存の報酬提供とカナダドル建てトークンの動き
規制案が発行者の利回り提供を対象にする一方で、カナダの一部の暗号資産取引所では、対象トークンの保有者に報酬を提供する動きがあるとされます。Coinbase Canadaは、リスクの説明と預金保険の対象ではないことの明示を条件に、オンタリオ証券委員会(OSC)から対象トークンの利回り提供を認められたとされています。草案で認める取引連動型の報酬と、保有を促す利息の禁止は、区別して扱われます。
カナダ国内最大手の銀行6行は前月、金融機関間の資金移動を速くするカナダドル建てのトークン化システムを検討していると表明したとされます。カナダ金融機関監督庁(OSFI)も9月10日の声明で、トークン化預金は従来の預金と法的に区別されないとの見解を示したとされます。カナダ初の規制を受けたデジタル資産カストディアンであるTetra Trust Companyは5月、アルバータ州財務委員会・財務省の承認を受けたカナダドル建てステーブルコイン「CADD」を提供開始したとされます。
2027年後半に想定される制度の発効
このステーブルコイン枠組みは、2027年後半に発効する見通しとされています。意見募集の終了後にどの内容が最終規則へ残るかは、この草案だけでは定まりません。現時点では、利回りの禁止、準備資産の1対1保有、3営業日以内の償還という条件が、提案されている制度の柱です。
