BTCは8万7000ドルで3度目の上値拒絶となり、最高値を付けた2025年10月6日から1年後には32%安の水準にあります。先物指標、バイナンスからの資金移動、過去局面との違いを、各データと分析者の見解に分けて整理します。
- BTCは8万7000ドルで3度目の上値拒絶
- 最高値から1年後のBTCは32%安の水準
- バイナンスから2万3137BTCが純流出しました
- 8万4000ドル・8万3000ドルが下値分析の条件
8万7000ドルで続くBTCの上値拒絶
ビットコイン(BTC)は9月21日以降、おおむね8万2500ドルから8万7400ドルの範囲で推移しています。10月6日には8万7000ドルをわずかに上回った後に売られ、9月23日以降では同水準で3度目の上値拒絶となりました。火曜日のアジア時間には前日比1.2%安の約8万5600ドルでした。
同じ取引日の別の24時間集計では、BTCは0.59%高の8万6264ドル、イーサリアムは0.34%高でした。一方、プライバシー機能を特徴とするZcashは3%、Moneroは2.14%上昇しました。BitwayのBTWも24時間で25%高となりましたが、これらの上昇だけからBTCから資金が移ったとは判断できません。価格や変化率は観測時点と集計期間によって異なります。
先物市場に残る下方の条件
BTC先物の未決済契約高は約219億ドルで、前日の220億ドルから大きくは変わりませんでした。先物の買いと売りの偏りを調整する手数料であるファンディングレートは、年率4〜10%の水準から0〜5%へ低下しています。3カ月物の年率ベーシスは5〜6%で、24時間の清算額は1億6300万ドルでした。
FxProのチーフマーケットアナリスト、アレックス・クプツィケビッチ氏は、8万7000ドルの抵抗線と切り上がる下値支持線が作る三角形の先端に価格が近づいていると分析しました。同氏は、8万4000ドルを下回り、さらに直近安値の8万3000ドルを割り込む場合には、8万ドルへ速く下げる可能性があるとの条件付きの見方を示しています。これは同氏の分析であり、価格推移を確定するものではありません。
バイナンスからのBTC流出とステーブルコイン残高
オンチェーン分析会社(ブロックチェーン上の取引記録を分析する企業)CryptoQuantのデータでは、9月27日までの7日間に暗号資産取引所バイナンスから流出したBTCは純額で2万3137BTCでした。週次では2023年6月以来の大きさで、同取引所のBTC準備金は9月20日以降に約4万BTC減少したとされています。
同社によると、大口保有者によるバイナンスへのステーブルコイン流入は、8月15日から9月末までに30日移動合計で217億ドルから305億ドルへ40%増えました。CryptoQuantはBTCの流出を蓄積の兆候と捉え、売り手の減少と重なればレンジを上に抜ける材料になり得ると述べています。ただし、取引所残高やステーブルコイン残高は参加者の行動を示すデータであり、上放れを保証するものではありません。
最高値から1年後の下落率と過去局面の差
BTCは2025年10月6日に12万6000ドル超の最高値を付け、1年後の価格は8万5453ドルで、最高値から32%低い水準でした。過去のピークから1年後の下落率は、2013年が69.7%、2017年12月が82.3%、2021年11月が74.6%とされ、今回の下落幅は相対的に浅いものです。今回の局面では6月30日に5万9000ドル弱まで下げた時点でも、最高値からの下落は53%超でした。
HashKey Groupのシニアリサーチャー、ティム・サン氏は、下落期間と底値圏にとどまる時間が短くなったと指摘しています。同氏は、ETFなどを通じた機関投資家の資金流入と、外部のマクロ経済環境による資金配分の変化を背景として挙げました。こうした説明は市場構造に関する見解であり、浅い下落が今後も続くことを意味するものではありません。
匿名投稿による364日周期説
2023年12月12日の匿名掲示板4chanの投稿は、過去の安値から高値までを1064日、高値から安値までを364日とする日数の繰り返しから、2025年10月6日を次の天井と予測しました。BTCは同日に12万6198.07ドルの最高値を付けています。同じ364日を当てはめると、2026年10月5日が底になる計算です。
この投稿は匿名の数値合わせであり、価格の反発や下落を裏付ける市場指標ではありません。アナリストのベンジャミン・コーエン氏も、なお一段安となる余地があるとの見方を示しており、周期計算も個別アナリストの見解も、BTCの底値や次の方向を確定するものではありません。
