世界貿易機関(WTO)は、ステーブルコインが世界の決済に占める割合を3%と説明し、利用拡大を妨げる5つの摩擦を報告書で示しました。WTOの調査紹介では、規制の分断が利用拡大を妨げる中心的な要因とされ、金融安定理事会(FSB)の調査では28法域中11法域が規制枠組みを確定しています。
- ステーブルコインの決済利用は世界の3%
- コスト・速度・地域など5つの摩擦を提示します
- FSB調査は28法域中11法域で規制枠組みを確定
- 国際決済では規制の分断が次の焦点です
世界の決済3%という現状
世界貿易機関(WTO)は、ステーブルコインが世界の決済に占める割合を3%と説明しました。ステーブルコインは、米ドルなどの法定通貨や別の資産に価値を連動させる暗号資産です。
WTOの貿易分野を担当するJuan Marchetti氏は、月曜日にジュネーブで開いた講演で、同機関のステーブルコイン調査を紹介しました。Marchetti氏は、利用拡大を妨げる中心的な要因として、規制の分断と規制枠組みの未整備を挙げました。
WTOが示した5つの摩擦
調査報告書が挙げた障害は、コストの高さ、処理速度の低さ、利用できる人や地域の限定、透明性の不足、為替面の制約です。これらは、ステーブルコインを国際取引や送金へ使う際に、発行や移転の仕組みだけでは解決できない実務上の論点になります。
規制が国や地域ごとに異なると、同じステーブルコインを使っても、事業者が満たすべき登録や管理、利用者への説明が変わります。こうした分断が、技術の性能とは別に国際決済への導入を遅らせる要因になります。
28法域中11の規制枠組み
Marchetti氏は、金融安定理事会(FSB)の調査として、対象となった28法域のうち、ステーブルコインに関する規制枠組みを確定した法域は11にとどまると引用しました。割合では39%です。
この数字は、制度が整った地域と整備途上の地域が併存していることを示します。国際決済で利用を広げるには、各法域のルールだけでなく、発行体の管理、取引情報の透明性、為替処理をまたぐ共通基準が次の焦点になります。
