香港拠点のステーブルコイン決済企業RedotPayが、米国IPO準備の一環として財務監査とAML/CFTレビューの完了を示しました。同社は延期を否定する一方、評価額目標など一部の数値は匿名関係者情報で、監査済み財務とは分けて読む必要があります。
- RedotPayが9月28日に監査完了を公表
- AML/CFTレビューもBig4系が実施
- RedotPay広報が米IPO延期なしと説明しました
- RedotPay利用者数は7月時点で850万人
- 50億ドル超目標は匿名関係者情報として区別
RedotPayの財務監査とAML/CFTレビューの完了
香港拠点のステーブルコイン(価格が法定通貨などに連動するよう設計された暗号資産)決済企業RedotPayは9月28日、米国でのIPO(新規株式公開)に向けた準備の一環として、財務監査を完了したと発表しました。米国で上場する場合、目論見書には監査済み財務諸表を含める必要があります。
同社は、財務監査とは別にAML/CFT(資金洗浄やテロ資金供与を防ぐ管理体制)のレビューも完了したとしています。いずれもBig4系ファームが実施しましたが、RedotPayは担当したファーム名を明らかにしていません。
RedotPayは、利用者がアプリ内でステーブルコインを保有し、連携したVisaカードで支払い、国境をまたいだ送金もできるサービスを提供しています。同社は7月時点の利用者数を850万人と説明しています。
上場延期説へのRedotPayの否定
CEO兼共同創業者のMichael Gao氏は、今回の監査について、財務報告とコンプライアンス基準への信頼を高めるために実施したものであり、上場準備の一部でもあると述べています。RedotPayにとって、今回の説明は米国上場計画を継続していることを示す材料になります。
8月には、法務・規制上の課題により同社の米国上場が2027年以降にずれ込む可能性があるとの見方が出ていました。これに対し、RedotPayの広報担当者はIPOの延期はないと説明し、パートナーと上場プロセスを進めているとしています。
ただし、同社は上場予定日を示していません。今回の発表と説明で示されたのは、財務監査とAML/CFTレビューの完了、上場延期を否定する同社側の説明、そして上場準備を継続しているという範囲です。
50億ドル超の評価額目標と未提示の基礎数値
RedotPayは、事情に詳しい関係者の話として、50億ドルを超える評価額を目指しているとされています。この評価額目標は匿名の関係者情報であり、同社が上場条件として正式に示した数値とは区別する必要があります。
同じ関係者は、RedotPayの第2四半期の取引高が過去最高に達し、営業利益率が50%を超えたとも述べています。一方で、その基礎となる財務数値は示されていません。
そのため、利用者数、取引高、営業利益率、評価額目標は、同社の上場準備の進捗を理解する材料ではありますが、監査済み財務諸表の中身そのものとして扱うことはできません。記事時点で明らかな焦点は、監査と管理体制レビューの完了が、米国上場に向けた手続き上の進展として示された点です。
