カナダで自称「Crypto King」として知られたAiden Pleterski氏の詐欺・資金洗浄裁判は、延期申請の却下を受けて10月5日に始まる予定です。弁護人なしの本人訴訟となる見通しで、投資資金の使途や陪審に示される証拠管理が焦点になります。
- 9月28日、Nakatsuru判事が延期申請を却下
- 10月5日からトロントで約4週間の陪審裁判
- 2024年起訴の訴因は詐欺・資金洗浄
- 約4,000万ドルの投資資金と本人否認が焦点
延期申請却下と10月5日開始の陪審裁判
カナダで「Crypto King」と自称していたAiden Pleterski氏は、弁護人を付けないまま詐欺・資金洗浄の刑事裁判に臨む予定です。オンタリオ州上級裁判所のShaun Nakatsuru判事は9月28日、弁護人を雇う時間を確保するための延期申請を却下しました。
裁判は2026年10月5日にトロントで始まり、陪審裁判(陪審員が事実認定に関わる裁判)として約4週間続く予定です。裁判日程は2025年6月に決まっていました。Pleterski氏側は延期申請のためには弁護士を立てていましたが、公判本体の弁護人は確保できていません。
詐欺・資金洗浄の訴因と投資資金の規模
Pleterski氏は2024年5月、5,000ドル超の詐欺と犯罪収益の資金洗浄の罪で起訴されました。疑いの中心は、2021年から2022年にかけて、SNSのフォロワーらに暗号資産や外国為替取引で高い週次利益を得られると説明し、投資を募ったとされる点です。本人は疑惑を否定しており、裁判で証明された事実ではありません。
投資家は同氏に約4,000万ドルを預けたとされます。破産手続きでは約160人の投資家に約300万ドルが返還されました。管財人のGrant Thorntonは、預かった資金のうち実際に投資されたのは2%未満で、約1,600万ドルが同氏自身の支出に使われたと指摘していますが、Pleterski氏はこの見方にも異議を唱えています。
本人訴訟で判事が担う証拠管理
Nakatsuru判事は、Pleterski氏に「第一希望ではないことは分かっているが、公正な裁判は受けられる」と述べ、質問があれば遠慮せず求めるよう促しました。判事は本人訴訟となるため、法廷で扱えない証拠が陪審に届かないよう、同氏に代わって異議を出す「強化された役割」を担うとも説明しています。
延期申請では、同氏の親族が弁護費用を捻出するため資産売却を検討していると主張されました。一方、検察側は親族や資産が法廷で具体的に示されていない点を挙げ、弁護人確保の努力が誠実だったとはいえないと反論しました。判事は却下理由を示していません。
詐欺罪だけでも、有罪となった場合の法定刑は最長14年の懲役となる可能性があります。事件をめぐっては2022年末、Pleterski氏が身代金を求める男らに誘拐・暴行された事件も起きており、関連する刑事手続きの一部では有罪答弁が出ています。
