日本衆議院が暗号資産を金融商品に分類する改正法案を可決
日本の衆議院が、暗号資産を金融商品取引法の枠組みに組み込む改正法案を可決しました。この法案が成立すれば、暗号資産ETF(上場投資信託)の設定解禁と税制の抜本的な見直しが現実の射程に入ります。
ただし、参議院での審議・承認はまだ完了していません。現時点での法的効力は「衆院可決」にとどまる点に注意が必要です。
サマリー
– 衆議院が暗号資産を「金融商品」として分類する改正法案を可決
– 法案通過により暗号資産ETF解禁・分離課税移行への道筋が示されました
– 参議院承認・施行は未了で、最終成立には引き続き審議が必要
暗号資産が金融商品取引法の対象に格上げ
今回可決された改正法案の核心は、暗号資産を「金融商品取引法(金商法)」の対象として明示的に位置付けることにあります。
現行制度では、暗号資産は資金決済法の規制下に置かれており、株式や投資信託と同等の金融商品としては扱われていません。この分類が変わることで、暗号資産を組み込んだ金融商品の組成・販売に関するルールが大きく変化する見通しです。
暗号資産ETF解禁への道筋が開く
最も注目を集める論点の一つが、暗号資産ETFの解禁です。
現行規制のもとでは、金融商品取引業者が暗号資産を原資産とするETFを国内で設定・上場することは認められていません。今回の法案で金商法の適用対象となれば、ETF組成の法的根拠が整うことになります。
雑所得から分離課税への移行が議論されます
税制への影響
現在、暗号資産の売買益は原則として「雑所得」として総合課税の対象となり、最高税率は所得税・住民税を合わせて約55%に達します。今回の法案を受けて、株式投資と同様の「申告分離課税」への移行が政策議論の対象になる見通しです。ただし、税制改正は別途の立法手続きが必要であり、法案可決がそのまま税率の変更を意味するわけではありません。
参議院での審議が今後の焦点に
法案は衆議院を通過しましたが、成立・施行には参議院での承認が必要です。承認後には、政令・省令レベルでの詳細な規定の整備も求められます。
CoinDeskは来年度の施行が見込まれると報じていますが、審議の行方や施行スケジュールは今後の国会の動向に左右されます。
暗号資産を保有している、あるいは保有を検討している読者にとっては、ETF解禁と分離課税の行方が今後の取引環境を左右します。次に確認すべきは、参議院での審議スケジュールと、税制改正で示される具体的な税率や適用時期です。
