フランクリン・テンプルトンは、短期金融商品などで運用するMMFのトークン化持分を、Bybitでの暗号資産取引用担保として使えるプログラムを広げました。原資産を取引所へ移さずにUSDT・USDC与信を得る設計で、資産運用会社の商品が取引所の担保・与信へ組み込まれる事例です。
- フランクリンがBybitへMMF担保を拡大
- 約6億8,600万ドルの持分が担保対象
- BybitでUSDT・USDC与信を借りられます
- Binance・OKXに続く取引所外担保の展開
Bybitで使えるトークン化MMF持分担保
フランクリン・テンプルトンは、トークン化MMF持分(MMFの持分をブロックチェーンと連動した形で扱うもの)を取引所外担保として使うプログラムをBybitへ拡大しました。MMFは短期金融商品などで運用する投資信託で、今回の仕組みでは、その持分を暗号資産取引の担保として利用します。
Bybit上の利用者は、この持分を担保に差し入れ、USDTまたはUSDCの取引用与信を借りられます。担保として使える持分は約6億8,600万ドルの純資産を表すとされます。持分はフランクリン・テンプルトンのBenji Technology Platformを通じて発行され、最新7日間利回りに基づく年率は3.7%です。
ByCustodyでの保管とBybitへの価値反映
この仕組みの中心は、原資産をBybitへ移さない点です。原資産は規制対象のカストディ(資産を預かって管理する業務)プラットフォームであるByCustodyが取引所外で保管し、Bybitの取引環境にはその価値だけを反映します。
利用者は、原資産を取引所に移さずに担保価値を示し、取引用の流動性を得る設計です。同時に、原資産からの利回りを受け取りながらUSDTまたはUSDCの与信を使える点が、通常の資産移動を伴う担保利用との違いです。
Binance・OKXに続く取引所担保への展開
フランクリン・テンプルトンは、同種のトークン化MMFをBinanceとOKXの顧客にも提供しています。今回のBybitへの拡大により、同社の取引所外担保プログラムは複数の主要取引所にまたがる形になります。
暗号資産市場では、トークン化されたファンドを取引担保に使う例が他にもあります。Crypto.comとDeribitでは、条件を満たす機関投資家・プロ投資家がBlackRockのBUIDLファンドを、デリバティブを含む取引の裏付けに使えるとされています。今回の拡大は、資産運用会社の商品が暗号資産取引所の担保・与信の仕組みに組み込まれる事例です。
